10月18日は統計の日。2026年は5年に1度の「社会生活基本調査」の年――何を調べるのか、前回分かったこと、かたり調査への注意

窓辺の机に開いた白紙のノートと紅茶、窓の外に夕方の住宅街が見える絵

10月18日は「統計の日」です。そして2026年は、ちょうどこの時期に、5年に1度の「社会生活基本調査」が行われています。睡眠や仕事、趣味などに、ふだん1日の時間をどう使っているかを調べる国の調査です。

統計の日はどうして10月18日なのか。社会生活基本調査では何を、だれに、どうやって聞くのか。前回の調査からはどんなことが分かったのか。そして、調査を装って個人の情報を聞き出そうとする「かたり調査」に気をつけたいこと。総務省と統計局の案内を、2026年10月17日に開いて確かめました。

明治3年の「府県物産表」から数えた日

総務省の案内によると、統計の日のもとになったのは、日本で最初の近代的生産統計「府県物産表」に関する太政官布告です。この布告が出されたのは明治3年(1870年)9月24日。その日を太陽暦に換算した10月18日が「統計の日」とされています。

布告の日付は9月24日。それを太陽暦に直すと10月18日。だから統計の日は10月なんだ!

府県物産表は、統計局の「統計Today」の説明では、府県ごとに、米や麦などの農産物、海産物や木材、鉱業生産物など29種類の産業製品について、その生産高を調べて集計したものです。

統計の日が決まったのは、昭和48年(1973年)7月3日の閣議了解です。目的は、統計の大切さへの関心と理解を深めてもらい、統計調査への協力をお願いすること、と書かれています。

毎年、統計の日の標語も募集されています。2026年度(令和8年度)の総務省の報道資料(2026年6月26日)を見ると、高校生の部の特選は「今をデータに、未来をカタチに。」。応募は総数13,173点で、前の年度(令和7年度)の6,047点の倍を超えていました。

2026年は、社会生活基本調査の年

社会生活基本調査は、昭和51年(1976年)から5年ごとに行われてきた調査です。統計局の概要のページには、2026年(令和8年)の調査は調査開始から50周年、11回目とあります。

目的は、生活時間の配分や、自由時間における主な活動の状況など、国民の社会生活の実態を明らかにするための基礎資料を得ること。調査票で聞く事項には、学習・研究活動、ボランティア活動、スポーツ活動、趣味・娯楽活動、旅行・行楽の状況、そして生活時間の配分などが並んでいます。

調査の時点2026年10月20日現在
生活時間の調査10月17日から10月25日までの9日間のうち、調査区ごとに指定された連続する2日間
だれが答えるか全国の約8,000の調査区から無作為に選ばれた約9万5千世帯の、10歳以上の世帯員(約19万4千人)
答え方インターネットで回答するか、調査票を調査員などに提出する
統計局「令和8年社会生活基本調査の概要」より(2026年10月17日に確認)

つまり、選ばれた世帯だけが答える調査です。全国の家すべてに調査票が届くものではありません。

調査票は、調査員などが10月上旬から中旬に配り、10月下旬に集める流れです。キャンペーンサイトの説明では、調査票は2種類あります。

  • 調査票A:1日の行動を、20種類の行動分類に当てはめて記入する
  • 調査票B:日記のように自由記述で記入する

インターネットで答えると、24時間いつでも都合のよい時間に回答できるとされ、インターネットで回答した場合は、調査員が直接訪ねてくることはないと案内されています。また、社会生活基本調査は、統計法で特に重要とされる「基幹統計調査」で、調査に回答する義務(報告義務)があるとも書かれています。

回答の締め切りの日は、今回開いたページでは確かめられませんでした。調査票が届いた人は、いっしょに配られる案内で確かめてください。

前回(2021年)の調査で分かったことの例

前回の調査は2021年(令和3年)10月20日現在で行われ、2022年8月31日に生活時間の結果の要約が出ています。その見出しは、「5年前に比べ休養・くつろぎの時間が 20 分の増加、移動(通勤・通学を除く)、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌及び交際・付き合いの時間が7分の減少」でした。

1日の時間(10歳以上・週全体の平均)2016年2021年差
睡眠7時間40分7時間54分14分ふえた
休養・くつろぎ1時間37分1時間57分20分ふえた
統計局「令和3年社会生活基本調査 生活時間及び生活行動に関する結果 結果の要約」の表1(総数)より(2026年10月17日に確認)

ただし、この数字には時期の事情があります。2021年の生活時間は、10月16日から24日までのうち、調査区ごとに指定された2日間について調べたもので、要約には、この時期が新型コロナウイルス感染症の「緊急事態宣言」などが2021年9月末にすべての地域で解除された直後だったと書かれています。休養・くつろぎがふえ、移動や交際・付き合いが減ったという結果は、この時期に調べた数字であることを頭に置いて読む必要があります。

2026年の調査の結果が出れば、この5年で1日の過ごし方がどう変わったかを並べて比べられるようになります。

「調査です」と言われたら:かたり調査への注意

調査の時期には、国の統計調査のふりをして個人の情報を聞き出そうとする「かたり調査」に気をつけたいところです。統計局は、かたり調査を「国勢調査等、行政機関が行う統計調査であるかのような、紛らわしい表示や説明をして、世帯等から個人情報等を詐取する行為」と説明しています。

社会生活基本調査のキャンペーンサイトには、次のように書かれています。

  • お金を求めることはない。銀行口座の暗証番号やクレジットカード番号を聞くこともない
  • 電子メールで回答を頼むことはない。不審に思ったら、すぐにお住まいの都道府県に知らせる
  • 調査員は、都道府県知事が発行した「調査員証」を身に着けていて、調査専用の「下敷き」と「手提げ袋」も持っている

統計局のかたり調査のページでは、国や地方公共団体の職員・統計調査員などが、電話や電子メールで統計調査を頼んだり、個人や世帯の情報を調べたりすることは「絶対にありません」としています。ただし、記入の内容を確かめるためや、提出をもう一度お願いするために電話をすることはある、という但し書きも添えられていました。かたり調査は統計法で禁止され、未遂もふくめて2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金とされています。

これは本物の調査でもあること? それとも、あやしい? 札を仕分けてみよう

  • 本物の調査でもあること
  • 社会生活基本調査では、ないこと
  1. 「回答はこのメールに返信してください」と、電子メールが届いた

    答えは「ないこと」。社会生活基本調査では、電子メールで回答を頼むことはありません。不審に思ったら、お住まいの都道府県へ。

  2. 調査票を持ってきた人が、「調査員証」を身に着けていた

    答えは「本物の調査でもあること」。調査員は都道府県知事が発行した調査員証を身に着け、調査専用の下敷きと手提げ袋も持っています。

  3. 「調査のお礼を送るので、カード番号を教えて」と言われた

    答えは「ないこと」。社会生活基本調査では、銀行口座の暗証番号やクレジットカード番号を聞くことはありません。お金を求めることもありません。

  4. 出した調査票の記入の内容を確かめたいと、電話がかかってきた

    答えは「本物の調査でもあること」。統計局は、記入の内容の確認や、提出のお願いのために電話をすることはある、と書いています。それでも気になるときは、お住まいの都道府県に確かめると安心です。

  5. インターネットで回答し終えたのに、「回答を集めに来ました」と訪ねてきた

    答えは「ないこと」。案内では、インターネットで回答した場合は、調査員が直接訪ねてくることはないとされています。

不審に思ったときは、案内のとおり、お住まいの都道府県に知らせてください。

明治3年に府県ごとの産物を数えたところから始まった日本の統計は、いまでは1日の過ごし方まで数えるようになりました。標語の「今をデータに」の「今」は、ちょうど10月17日から25日の、だれかの2日間なのかもしれません。

※2026年10月17日に、総務省・統計局の公式のページで確かめた情報です。前回(2021年)の数字は、緊急事態宣言などの解除の直後に調べたものです。

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