10月4日はイワシの日。イワシは「何十年かごとに増えたり減ったりする魚」だった、という小さな発見

港の朝、銀色に光るイワシがたくさん入った木箱と、食卓の梅煮のイラスト

多くの方が、「最近、スーパーでイワシをよく見かけるようになった気がする」と思っているかもしれません。

10月4日は「イワシの日」です。「い(1)わ(0)し(4)」の語呂合わせで、1985年に制定されました。そんな身近な魚のことを調べてみると、イワシには、何十年という長い波で増えたり減ったりする、ちょっと不思議な性質がありました。

マイワシは「波のある魚」

水産庁の資源評価によると、太平洋側のマイワシの漁獲量は、次のように大きく変わってきました。

時代マイワシ(太平洋系群)の漁獲量
1980年代250万トンを超える、きわめて高い水準
1990年代急に減る
2000年代きわめて低い水準
2010年代〜ふたたび増える(2023年の日本の漁獲量は57.7万トン)

つまり、昔はたくさんとれた魚が一度ぐっと減り、またもどってきているのです。資源量(海にいるマイワシの量の推定)も、2010年以降は増える傾向が続いていると評価されています。こうした大きな波には、海の水温など、海の環境の変化が関係していると考えられています。

「最近イワシをよく見かける」という感覚は、この波とつながっているのかもしれません。

「鰯」の字は「弱い魚」から?

イワシは漢字で魚へんに「弱」と書きます。名前の由来には諸説ありますが、水から出すとすぐに弱ってしまう魚なので「よわし」が「いわし」になった、という説がよく知られています。漢字の「鰯」も、この「弱い魚」という意味からきているといわれます。

弱いといわれる魚が、数十年の波を越えて、また私たちの食卓にもどってくる。そう思うと、いつものイワシが少し頼もしく見えてきます。

イワシをおいしく楽しむ3つのヒント

イワシの日に、いかがですか
  • 梅煮でコトコト:しょうゆ・砂糖・梅干しで煮ると、くさみがやわらぎ、骨までやわらかくなります。ごはんにもお弁当にも合います。
  • 手開きにチャレンジ:イワシは身がやわらかいので、包丁を使わずに指で開けます。開いたら、かば焼きやフライに。子どもと一緒にやると楽しい時間になります。
  • 缶詰で手軽に:オイルサーディンやイワシの水煮の缶詰なら、開けてすぐ使えます。パスタやサラダにのせるだけで一品になります。

まとめ

10月4日は、語呂合わせで生まれた「イワシの日」です。そしてマイワシは、1980年代にたくさんとれたあと一度ぐっと減り、2010年代からまた増えている、何十年という波のある魚でした。

イワシの日の夕ごはんは、波を越えてもどってきたイワシにしてみてはいかがでしょうか?

※漁獲量・資源量は、水産庁が2024年8月に公表した資源評価(マイワシ太平洋系群)によります。

参考にした情報